前回の投稿からほぼ一年ほど経ってしまいました。
ドイツでの育児についてでも書こうかと思いながら、あっという間に時が過ぎてしまいました。
子供は成長し、私は歳を取り。
さて、それはともかく。
久しぶりの投稿は、今日ドイツで胃カメラを受けてきた経験についてです。
事の発端は、去年9月。
コロナ以来4年ぶりに日本へ一時帰国した際に受けた半日人間ドック。
バリウムでの胃検査で、ポリープが見つかりました。
ポリープの位置が良くないので、医師から胃カメラ検査をお勧めされました。
10月にドイツに帰国してから、家庭医(Hausarzt。ハウスアーツト。家庭医、主治医)に消化器内科で胃カメラ検査を受けられるように、紹介状を書いてもらいました。この家庭医の予約も、たまたま3ヶ月前に予約してあったから良かったものの、それがなかったら、まず家庭医探しから始まって、二重で苦労するところでした。
まあ、それは置いておいて。
紹介状の発行まではスムーズに行き、次に実際に胃カメラ検査の予約を取るべく、消化器内科探し。これが、本当に大変でした。
日本でも胃カメラの予約はすぐには取れないらしいですが、ドイツはそんな比ではありません。
そもそも開業時間中に、いつ何度かけても電話がつながらない。メールを送っても当然返信なんてこず。私の住んでいる街にある全ての消化器内科に電話をしましたが(確か10-15診療所くらい)、電話がつながったのが、二つほど。一つは新患受け入れはしないとにべもなく断られ、もう一つは、待機リストには載せて挙げられるけど、来四半期にもう一度連絡してくれ、と言われて予約が取れず。
昨年中の予約は諦めて、年が明けるのを待ってから、再度胃カメラ検査の予約取りに奔走。
年が明けてから、幸い2診療所と、1病院で予約が取れたものの、どれも4月。
胃はうるさい臓器らしいから、悪性だったら、何かしら症状が出るんだろうけど、それでも心配っちゃ心配なんですが。。。
まあ、そんなわけで、苦労して手に入れた胃カメラ検査予約。
9月にポリープ判定されてから、8ヶ月後にようやくのことです。
予約は朝一で、開業時間ぴったり。
何も食べず、何も飲まず、胃は空の状態。
受付で、「眠りたいですか?」と聞かれたので、とりあえず「はい」と返答。
日本でも胃カメラを受けたことがなく、これが私の人生初の胃カメラ。
痛いのと怖いのを見ないで済むなら、楽な方を選びます。
処置室に来たドクターが紹介状を見るなり、驚きの声。
「いや、紹介状を見て驚いたんだけど、日本でレントゲン検査してポリープが見つかったんだって?なんで日本でそのまま胃カメラ受けなかったの?」
と。
私「え?(゜д゜)」
ドクター「消化器内科と言えば日本だよ。胃カメラは、日本が発明したんだよ」
(え?そうなの?胃カメラって西欧のどこかで発明されたものだと思ってたし、何となく医療技術はドイツの方が進んでいるイメージをもっていたよ。日本、ごめん。)
私「日本人は年に一回健康診断を受けるんです」 (注釈:ドイツでは年に一回の健康診断の義務はありません。日本ほど、病気の早期発見に力点が置かれていません)
ドクター「日本では胃がんの比率が多いもんね。で、胃のレントゲン検査を受けたのは、特に何かあったからではなくて、普通に検査で?」
私「はい、日本に去年帰ったので、健診を受けたんです。でも、日本に滞在していたのは1ヶ月だけで、そんなにすぐには胃カメラの予約を取れなかったんです」
と説明して、ようやく納得したドクター。
看護師さんに、ちゃんとご挨拶した?と聞いたドクターは、私に「コンニチワ」とお茶目に日本語で挨拶してくれてから、処置に入りました。
検査は寝ている間に終了。全く痛み無し。
起こされて、まだ寝ぼけ眼な状態で、待機室に移動。
しばらく待機してから、医師との面談。
検査後12−24時間は一人で外に出てはいけないと、法律で規定されているらしく、夫に迎えに来てもらって、帰宅。
家に戻ってから、オリンパスで内視鏡の開発をしていた友人に、「胃カメラって、日本の発明品?」と聞くと、「そうです!!オリンパスの発明品!!」との返答が。
そうだったんだ。知らなかった。
良い勉強になりました。
今年日本に帰ったら、バリウムじゃなくて、胃カメラ検査やってもらおう。