1からの続き。
2. ドイツでの感染者数の推移、政府対策、それに個人的な出来事。
ドイツでの最初の感染報告は、1月28日。
この最初の感染報告と、
中国を中心に世界的にコロナ感染が広がってきているから、気をつけて、
という注意喚起のメールマガジンが、
在ミュンヘン領事館から1月に2件届きます。
【個人的な出来事:
アジア人(=>皆んな中国人という勘違い)への人種差別的な動きがあると怖いので、
1月には外出を控えていくようになりました】
それから1ヶ月ほど、
特に増加する様子を見せていませんでしたが、
2月後半から一気に感染加速。
経路としては、
- ドイツ人に人気の高いイタリアに、休暇やスキーで行って感染、帰国。
- ドイツ国内、2月末のカーニバルの人混みで感染
というのが有力ではないかと思います。
カーニバルと言えばケルンが有名な街ですが、
これでノルトライン・ヴェストファーレン州での感染が一気に拡大したそうです。
在ミュンヘン領事館からは2月26日以降、
毎日のように新型コロナに関するメールマガジンが届くようになります。
<2月26日(水)-2月28日(金) まだ注意喚起の段階>
ドイツでも倍増してきているから気をつけて、くらい。
【個人的な出来事:
2月9日(日)にハイキング行事に参加した時は、
”新型コロナというものが広がってきていて、
ハグや握手の挨拶は控えなくちゃいけないらしいから”という、
ちゃかした空気がほのかにあった。面白がって皆んな、握手せずに挨拶。
私はお辞儀で対応。
2月29日(土)にバレエを観にStuttgartへ(バーデン・ヴュルテンブルク州)。
友人達と夕食を取っている時に、BW州でも買いだめが起きてきていることを知る。
まだアジアでの感染者数が圧倒的に多い頃で、日本は同情されるくらい。
友人達とはハグで挨拶。劇場は普通に運営されていた。
3月1日(日)にハイキング行事に参加。この頃は深刻度が増し始めてきた頃なので、
面白がる感じはなく、ハグや握手をせずに挨拶】
<3月2日(月) 大型イベント中止>
ベルリン国際見本市のような不特定多数の集まる各種イベントの中止が決定してくる。
<3月5日(木) ドイツ国内の一部で学校休校開始>
<3月8日(日) 独政府、1000人規模のイベント中止、各種団体会合の自粛要請>
日本政府、ドイツ全土を感染症危険情報「十分注意してください」(レベル1)発出。
【個人的な出来事:
3月9日(月) 4月16日に有給を取って参加を予定していたベルリンの展示会から延期連絡がくる。
このため、ドイツ鉄道に電車の切符の特別キャンセルをメールで申請。
その一方、迷いに迷った末、興味のあったベルリンのスクールに申し込む】
<3月11日(水) 独政府、大規模イベント中止要請>
劇場、コンサートホールは、イースター休暇明け4月19日まで休館。
メルケル首相は、国民の70%が罹患する可能性も示唆。
【個人的な出来事:
3月11日(水) ベルリンのスクールのビデオ面接。
コロナによる開講延期の可能性を確認するも、無いという回答。
夜に面接通過連絡。】
<3月12日(木)メルケル首相、不要不急のイベント中止要請>
一部の州では(バイエルン州含む)、幼稚園や学校が閉鎖。
【個人的な出来事:
3月12日(木) ベルリンのスクールに、電車で片道3時間、週3日で半年通学することになるので、
定期券代わりに、1年間電車乗り放題カード(Bahncard 100)を購入。
月払いタイプにすると5月1日からしか発行できないということだったので、
即日発行できる一括払いで購入。
約4000EUR(1EUR=120JPYで、48万円ほど)。
清水の舞台から飛び降りた気分】
<3月14日(土) デンマーク国境封鎖>
<3月15日(日) 独政府、国境管理強化発表>
澳、スイス、仏、ルクセンブルク、デンマークとの国境管理強化。
ポーランド入国禁止措置
<3月16日(月) 事実上の国境封鎖開始>
物流以外というものの、国境付近で大渋滞。
チェコ入国禁止措置
【個人的な出来事:
3月16日 うちの会社の製造オペレータでナイジェリアからの移民が1名、
2週間の出社停止をチューリンゲン州政府に命じられる。
理由は、車で1時間ほど離れた街にある移民者寮に滞在している移民から、
1名の罹患者が見つかったからだという。
ナイジェリア人とこの罹患移民と面識は無く、ナイジェリア人はこの寮に行ったことがなく、
さらに体調の問題が無いにも関わらず、
”チューリンゲン州内の移民”というつながりだけで、出社停止をくらう。
え、それって。若干、アウトな人種差別では?という事例が発生。
驚く。そして恐ろしくなる。】
<3月17日(火) バイエルン州、映画館等の施設営業停止>
行事、集会もイースター休暇明け4月19日まで中止。
教会、宗教関連の会合も含めて、人が集まるのダメ。
EUへの入域制限発表、即日実施(30日間)
【個人的な出来事:
3月17日 8時 会社では、感染者への接触者(症状無し)の友達(症状無し)が、
隣の製造エリアの従業員だ、ということで、ちょっとざわつく。
地区の保健局に確認したところ、製造続行しても良し。
その従業員は念のため検温はして経過観察。出社して良し、ということに。
昨日の差別事例の後だけに、当局の寛容な(?)措置に驚く。
11時 市民学校VHS(フランス語入門講座)から、休校連絡を受ける。
14時 ベルリンのスクールから、オンラインに切り替わる旨の連絡を受ける。
オンラインの方がありがたいのですが、
Bahncard 100(電車乗り放題券)を買う前に知りたかった。
2週間前からオンラインの可能性を見据えて準備を開始したのだったら、
教えて欲しかったという恨みの気持ちがスクールに対して湧く。
帰宅後すぐに駅に行き、Bahncard100(電車乗り放題券)のキャンセルもしくは
特別還付措置が効くか問い合わせるも、不可とのこと。
非常に落ち込む。
私は絶対株に手を出してはいけない人間であることを強く思い知る】
<3月18日(水)バイエルン州、商店と飲食店の営業時間短縮(6-15時)。
生活必需品関連の営業時間延長(平日22日まで)、日曜営業許可(12−18時)>
必要な買い物ができる機会を広げて、不要な買いだめを防ぐ狙い、とのこと。
日曜営業は、3月30日まで。
【残念。この日曜営業許可は、ぜひとも残してほしかった】
【個人的な出来事:
3月18日 会社の入り口に、突如消毒液が設置される。
確かこの日から、DHLの受け取りが、端末へのサインではなく、
誕生日を口頭で伝える方式に変わった。別の宅配業車は、端末サインのまま】
<3月19日(木) 国境管理強化、さらに強化>
対象国に、イタリア、スペイン追加。
陸路だけでなく、空路、海路も管理対象に追加。
【個人的な出来事:
3月19日(木)18:30-19:30 ベルリンのスクール、オンラインで開講式】
<3月20日(金) バイエルン州、外出制限令を発表>
3月21日0時から4月3日24時まで適用。
バーデン・ヴュルテンベルク州の場合、6月15日まで有効と発表しているので、
BY州はそれよりはマシ。
【外出禁止令にならなくて、良かった】
【個人的な出来事:
3月20日(金) この日は有給。
昼間、警察なのかOrdnungsamt(秩序局)なのか、
外出制限令が発動したことを説いて廻る、巡回車が廻り始めたことを知る。
ドイツに日本の選挙カーみたいな車があったなんて!という驚き。
14-17時頃まで、授業の事前準備。
3月21日(土) 家の隣のスーパーへ買い物。
普段土曜日はひっきり無しに人が訪れて混んでいるのに、この日はほとんど人がおらず。
外出制限令を説く巡回車はこの日も廻っていた。
9:50-17:00 オンラインで、スクールの授業開始】
<3月22日(日) 独政府、ドイツ全土で社会制限措置発表>
BY州、BW州の州令を全国に適用した感じ。
会社はBY州ではなく、別の州(チューリンゲン州)にあるので、
この発表でもって会社も影響を受けました。
【個人的な出来事:
3月22日(日) 金土と引きこもりすぎて、逆に身体の節々が痛くなってきたので、
夕方城まで散歩。見張りの警察車に何度か遭遇。
やましい事は何も無いけど、見られているような感じがした。
お城の下の公園には、思ったより人がいた。
通りに人も車もいなさすぎたせいで、多く見えたのでしょう。
3月23日(月) 出勤。勤務は外出するのに十分な理由。
キャップ(ほぼビール瓶向け)を製造する会社に勤めているので、仕事あります。
ホームオフィスには切り替えられません。
通常通り出社します。車で30分です。
毎日道中、ラジオを聞いているのですが、今日のラジオは変わっていました。
「ベー・フュンフ・アクトゥエル(ラジオ局名)とバイエルン・ツヴァイ(別の局名)を聴いていると思っている方。
全て同じです。
コロナウイルスの影響で人手不足が起きているので、2局で合意して、
合同で運営していくことになりました。
ですので、どちらの局をかけて頂いても同じです」
という。
なんと。ラジオにまでコロナの影響が出るなんて。想像していなかった。
会社に着くと、事務所や会議室、更衣室、至るところに、
「部屋には最大2名までの入室とすること。2名入る場合は、2m以上距離を開けること」
という貼り紙が。
私の事務所は狭いのに、3人います。
どうすんだ?という感じですが、
上司は今日ほぼ現場で過ごし、明日からは会議室に移動することで対応するようです。
毎朝行っている朝会は、スカイプで実施。
何だこれ。
どんどん行動に制限が加わっていきます。
3に続く。
<Data source>
- Robert Koch Institut Dashboard
https://experience.arcgis.com/experience/478220a4c454480e823b17327b2bf1d4/page/page_1/
- Center for Systems Science and Engineering at Johns Hopkins Whiting School & Engineering
https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6 - Worldmeter
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