ドイツからこんにちは。

ドイツの日常で見たこと、聞いたこと、思ったことを気ままに

続。賃貸アパートに何もない。

賃貸物件の約半分に、台所が無いことは前回お話しした通りですが、

他にも、日本なら賃貸物件に「普通に」備え付けられているであろう物が、

ありません。

家具無し(unmöbliert ウンミュビュリアート)で家を借りて、

前の住人と交渉して引き継いだ物がなければ、

覆われた空間が貸し出される感じになります。

 

例えば、電球がありません

トイレにも、廊下にも、台所にも、どこにも全く付いていません。

電球が無く真っ暗なので、入居後はまず電球を設置することから始まります。

日本の場合、前の住人が残していったものか、元々備えつけてあるものかで

トイレか廊下くらいにはあった気がするのですが。

電球設置は、日本のように、はめ込み口に電球をカチッとはめれば終わり、

という楽なものではありません。

天井から電線が3本ぶら下がっているので、

その電線と電球を取り付けていきます。

日本なら、電気技能技師のような有資格者の作業になるのでは、と思うのですが、

ここでは一市民にそのレベルの作業が要求されます。

感電を恐れ、私は毎回緊張しています。

ランプシェードを取り付ける場合は、固定用の穴を天井に開ける必要があります。

前の住人が開けた穴は埋められてしまって使えないので、

入居した人間が毎回自分で開けなくてはいけません。

天井に走っている電線に穴を開けてしまうと、非常に面倒くさいことになるので、

穴あけは大変緊張します。

 

あとは、カーテンレールもありません。

なので、カーテンレールを買ってきて、

自分で穴を開けて設置しなくてはいけません。

不器用人間は、自分の腕を信じたり、

手持ちの短い水準器を駆使して何とか設置できないか、

などと考えてはいけません。

私は自分の身の程を重々承知しているので、

このためだけに、ちゃんと1mの水準器を買いました。

 

また、アパートによっては、

自分のアパート内(バルコニー含む)に洗濯機設置場所がありません

居住スペースと洗濯スペースは別

というドイツ的な思想から来ていると聞いたことがありますが、

そういうコンセプトからなのか、地下に洗濯機設置場所が設けられています。

各居住世帯が設置できる場所を設けている所もあれば、

共用の洗濯機が設置されている所もあります。

私は同じ建屋内だとしても、自分の家で洗濯できないのは億劫なので、

洗濯機を自分の家に置けるアパートが見つかったのは、ラッキーでした。

 

こちらに来てからこれまで、

幸い台所付きの家を借りられているので、自分で台所を取り付けたことはありません。

しかし。

電球、カーテンレール、洗濯機の設置、

それに天井・壁のペンキ塗りはやってきました。

いずれも日本で暮らし続けていたら、やらずにすんでいたことばかりでしょう。

おかげで、独身女一人暮らしですが、

DIY工具がどんどん充実していくとともに、

どんどんたくましさが身についていっているようです。

楽しいです。

 

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イメージ図。(注:私の家ではありません)