ドイツに来てから驚いたこと、二つ目。
賃貸アパートに台所が無い。
賃貸物件のざっくり半分は台所がついていません。
台所設置場所となる所には、水道管の穴があるだけで、
何もありません。
ただの空間です。
台所が無いので、家が見つかってからまずすべきことは、
台所を買うことから始まります。
台所探しに手軽なのは、IKEAでしょうか。
日本にいる時は、台所を買うのは家を新築する人だけだと思っていましたが、
こちらでは賃貸アパートを借りる人でも普通に購入していきます。
引っ越しする時は、台所と一緒に引っ越しします。
転居先に台所が合わない、台所まで持っていくのは大変、
という場合は、次の入居者に売ることもできます。
ですが、次の入居者が、自前の台所を持ってくるなり、気に入らないから要らない、
と断れば、台所を持っていかざるを得ません。
大変です。
自前で台所を持つのが嫌な場合は、
台所付き(Einbauküche アインバウキューヒェ)物件もあります。
ただ、ベルリンのような大都市では、物件供給不足でただでさえ家を借りづらいのに、
「台所付き」という制約をつけると、家探しの困難さが増します。
それでも何とか台所付き物件を借りられると、とても快適です。
日本だとシステムキッチンというのでしょうか。素晴らしく整った台所が使えます。
シンク、電気コンロ、食器棚はもちろんのこと、
冷凍冷蔵庫、オーブン、食洗機(これは無い所も)もビルトインで付いてきます。
食洗機の威力が結構強く、予洗不要で綺麗になるので、とても楽です。
こちらに来てから、
賃貸で台所付き物件が当たり前なのは、日本的感覚なのかな、
と思っていましたが、
アメリカ人も他のヨーロッパ人も、他のアジア人も、
ドイツに来て驚いたことの一つに、この台所無し物件のことをあげていたので、
ドイツ特有の慣習なのではと思います。
台所が付いているのは、お手洗いに便器が設置されているくらい、
付いているのが当たり前のユーティリティだと言っている人もいました。
ドイツで台所無し物件にしているのは、
台所を持って引っ越しするのは面倒で、店子が頻繁に転出しなくなるから、
という話を聞いたことがあります。
確かにとても面倒です。
ドイツと日本の賃貸物件の違いについては、
台所の有無が一番強烈でまずご紹介しましたが、
他にも、日本なら「普通に」備え付けられているであろうものが、
こちらには無かったりするので、
それについてはまた別途お話ししたいと思います。